開院2周年を迎えて
2周年のご挨拶
池袋ながとも耳鼻咽喉科 院長の長友孝文です。
当院は2024年12月1日に開院2周年を迎えることができました。この1年間で、約8,000人の新規患者様にご来院いただきました。これもひとえに地域の皆様のご支援のおかげと、心より感謝申し上げます。
2024年は新型コロナウイルスに加え、季節外れの手足口病や、数年ぶりに大流行したマイコプラズマなど、多くの感染症が拡大した年でした。その影響で、鼻や喉の不調が長引く患者様が増え、当院で積極的に行っているEAT治療(慢性上咽頭炎の治療)の対象となる方も多くいらっしゃいました。慢性上咽頭炎は繰り返す感冒によって発症することも多いですので、感染症の流行とともに増えていると実感しています。
2022年に6名でスタートしたスタッフも、現在は10名となりました。(スタッフは随時募集しております)
スタッフや患者様の支えがあり、私自身も医師として経営者として成長することができました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。
以下に、この1年の歩みについてご紹介いたします。
★診療体制の拡充★
受診者の増加に伴い、待ち時間の改善を目指し、2024年4月から2診体制を導入しました。
- 平日午前中:西山先生、杉谷先生、今泉先生をお迎えし、すべての平日午前中が2診体制となりました。
- 今後:2025年4月には土曜日や平日午後も2診体制とすることを目指しています。
2診体制に伴い、順番の前後や院内の混雑などでご不便をおかけすることもありますが、予約の取りやすさや待ち時間の減少につながっていると考えておりますので、ご理解いただければ幸いです。
★勉強会・研修への参加★
院長・スタッフ共に成長し、より良い診療を提供するため、次の取り組みを行いました:
- 外部講師を招いての「接遇研修」
- 医経統合実践塾への参加(年4回開催)
- 定期的な1on1やミーティングの実施
今後もスタッフ一同、スキル向上に努め、地域の皆様に貢献できるよう努力してまいります。
★薬剤供給不足への対応★
2024年は感染症の流行が1年を通して持続していたため、抗菌薬や咳止めを中心とした薬剤の供給不足が持続し、使いたい薬が使えないという状況が少なくありませんでした。咳止めは市販薬があるので最悪なんとかなりますが、抗菌薬に関しては代替するのが大変です。もちろん乱用することは避けたいですが、耳鼻咽喉科の場合は最初に内科を受診して改善せず、受診されたら副鼻腔炎や扁桃炎、中耳炎になっていて投薬が必要である、という状況が少なくないため、結果的に抗菌薬が必要になるケースもあります。
薬がなければ何もできないのか?・・そこは耳鼻咽喉科ですから、処置を行い治療していきたいと考えています。しかし、処置の場合は通院治療が必要であり、現代の多忙な方々にアンマッチな側面もあることがジレンマです。
また、スギ舌下免疫療法の薬剤(シダキュア)の供給も不安定となり、ご希望されている患者様の半分も開始することができませんでした。来年度には供給が回復することを期待しております。
★サプリメントの取り扱い開始★
患者様は比較的若年の働き世代の方が多いのですが、風邪症状を繰り返す方が少なくありません。風邪を予防する基本は自己の免疫機能です。特に忙しい世代は栄養の偏りがある方も少なくないことでしょう。特に、ビタミンやミネラルの不足は、免疫力の低下や疲労の原因となり、風邪や感染症にかかりやすくなるリスクが高まります。
当院では、信頼のおける品質と安全性を持つ医療機関専用サプリメント「ワカサプリ for pro.」を扱うことといたしました。ワカサプリ for Pro.は、5000を超える医療機関で採用されているサプリメントシリーズです。
大学や研究機関、医師との共同研究で、確かなエビデンスと安全性を確認した成分のみ使用されています。製品数が多く、クリニックには多くのサプリメントを置くことはできないため、以下のサイトより直接購入することが可能です。
購入のためには、クリニックIDを記載が必要で、当院は382662となります。
私自身も、ビタミンC+Dを毎日服用しておりますが、感染症の方を連日診察していて、さらにEAT治療のような感染ハイリスクな治療を多く行っておりますが、風邪をひきにくくなったと感じており、皆さまにもぜひお勧めしたいと考えています。
★予約システムの課題★
予約システムは、いまだに最も頭を悩ませていることの一つです。
当院は時間帯予約制と言って、例えば9:30~10:00の間に複数の予約枠を設置してその時間で予約して受診された方を順番で診ていく方式です。これ自体はよいのですが、予約なし受診の方も基本的にはお断りすることなく診ているため予約してきても時間には呼ばれないという事態が起こりやすくなっております。特に夕方にかけてはその傾向が顕著です。
もちろん完全予約制も良いのですが、耳鼻科は比較的急性の疾患を扱うことが多いため、何日も前から受診を予測することが難しいことも多いです。困ったときに受診できないクリニックでは、患者様のニーズに応えられていないということになるため当日受診も受け入れております。
予約なしを受け入れれば予約の方にご負担が、かといって完全予約制にすると受診できない方が増えます。このあたりのバランスをどう取るかは非常に悩んでいることであり、打開策の一つとして医師を増やし、診療に余裕を持たせようとしております。
★患者様アンケートの実施★
2024年2月と7月にデジスマアプリを通じてアンケートを実施しました。当院の良かった点や、改善してほしい点など様々なお声を頂き誠にありがとうございました。
顧客満足度指標のNPS(ネットプロモータースコア)は60%台と良好な数値をいただきました。今後も接遇改善と診療の質向上に取り組み、さらなる満足度向上を目指します。
最後に
当院では「こんな症状で受診していいのか」「こんなことを相談していいのか」と悩む必要はありません。どんな些細なお悩みでも、精一杯対応させていただきますので、安心してご来院ください。
3年目を迎える池袋ながとも耳鼻咽喉科を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
院長 長友孝文