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小児の鼻出血について

 小児の鼻出血の原因とは何か?

・鼻いじりをするから
・小児の鼻の粘膜が薄いから
・隠れ鼻炎があるから

お子さまの場合、鼻出血は鼻をこする、いじる、ほじる、鼻をかむなどの刺激によって鼻の前方の鼻中隔粘膜が傷ついて出血する場合がほとんどです。風邪や花粉症などで鼻炎が起こっている場合は、より出血しやすく、また傷が治りにくくなります。いったん出血すると、傷がついた粘膜にかさぶたがつきます。それが気になり触ってしまうことで再出血を繰り返します。したがって、繰り返していても、短時間で止まる鼻血の場合は、ほかの病気によるものの可能性は低いと思われます。逆に鼻をつまんでいても、長時間出血が続く場合は、ほかの病気が隠れている可能性があります。

小児の鼻出血を止めるためにできることは何か?

小児の鼻血は鼻の穴の左右の仕切り(鼻中隔)から出ることがほとんどです。この場所はキーセルバッハ部位といって、鼻の入口から約1cmの鼻中隔にあり、粘膜のすぐ下を血管が網目状に集まっている血流の豊富な場所で、子供が指を入れて鼻をいじると、ちょうど指先が当たる位置のため出血しやすいのです。小児の鼻出血は95%がキーセルバッハ部位からの出血であるとされています。小児の鼻粘膜は薄いので、直接指を入れなくても手で鼻をこするだけで傷ついて出血したりします。

止血の方法は、このキーセルバッハ部位を圧迫することです。

止血の方法
  • 子供を落ち着かせる:慌てていると血圧が上がり、鼻出血の量が増えることがあるため、落ち着かせることが大切です。
  • 子供を正しい姿勢にする:座って前傾姿勢になり、血液が喉に流れ込むのを防ぎます。(座れない場合は、仰向けは避ける)
  • 鼻をつまむ:次に、親指と人差し指で鼻をつまんで閉じ、少なくとも10分間はそのままの状態を保ちます
  • 鼻を冷やす:氷を鼻に当てたり冷湿布を鼻筋に貼るのも、血管を収縮させて止血するのに役立ちます。

小児の鼻出血が続く場合にはどうすればよいか?

お子さまの鼻出血が続く場合は、耳鼻科医に相談することをお勧めします。耳鼻科では前鼻鏡の診察で出血部位を同定することや、場合によっては焼灼したりも可能です。ただ、お子様の鼻出血ではほとんどの場合は電気メスによる焼灼(いわゆる焼く治療)は不要で、内服薬や点鼻薬などで改善します。

小児の鼻出血を予防する方法とは?

小児の鼻出血を予防するためには、以下のことがお勧めです。

  • 室内の空気を加湿する:加湿器を使って、室内の湿度を保つことが大切です。
  • 鼻をかむときに優しくかむようにする:鼻をかむときに力を入れ過ぎると、鼻の中の血管が破れることがあるため、優しくかむようにすることが大切です。
  • 鼻を強くこすらないようにする:鼻を強くこすると、鼻の中の血管が破れることがあるため、優しくこするようにすることが大切です。
  • 鼻の中に指を入れないようにする:鼻の中に指を入れると、鼻の中の血管が破れることがあります。鼻をかむときにティッシュペーパーを使うようにしましょう。
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