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コロナウイルス検査について

現在は、すべてのコロナウイルス検査は自己負担になります。当院では『抗原検査』と『PCR検査』の2種類を行うことができます。

二つの違いを解説します。

コロナウイルス検査:抗原検査 vs PCR検査

  抗原検査 PCR検査
精度 PCRよりは低い 高い
所要時間 10分 2日程度
費用 3500円くらい 4600円くらい
結果 即日 電話連絡

1. 原理の違い:

  • 抗原検査: この検査は、コロナウイルスの「抗原」となるタンパク質を検出します。ウイルスの体の一部が鼻咽腔の粘膜に含まれるか調べる検査です。
  • PCR検査: PCRは「Polymerase Chain Reaction」の略で、タンパク質レベルで同定できなくても、それよりもさらに微細なウイルスの遺伝情報(RNA)を増幅して検出する方法です。これにより、非常に少量のウイルスでも検出することができます。

抗原検査はある程度のウイルスタンパク質が検体採取部位になければ感染していても、陽性にはなりません。一方でPCR検査は、ウイルス遺伝子が少しでも残っていれば陽性となります。

2. 検査の所要時間:

  • 抗原検査: 通常、結果が迅速に得られ、10分程度で結果が出ることが多いです。
  • PCR検査: この検査はより詳細で精度が高いため、結果を得るのに1~2日かかります。施設によっては即日結果の出るPCR装置を持っていることがあります。(当院にはありませんので外注になります)

3. 精度:

  • 抗原検査: すぐに結果を得ることができる一方で、特に感染したウイルスの量が少ない場合、誤って陰性と判定されることがあります(偽陰性)。
  • PCR検査: 高い精度を持ち、ウイルスの微量でも検出することが可能です。しかし、PCR検査が陰性(-)であったとしても、感染していないとはいいきれません。精度(正確性)はデータにより異なりますが、感度(感染者がPCR検査で陽性になる割合)は70~90%前後といわれています。

当院での検査について

現在、当院では基本的に抗原検査を中心に実施しております。PCR検査については、患者様のご希望がある場合のみ行っております。

現在、医療用に流通しているコロナウイルス抗原検査キットの精度は、十分に保証できるレベルとなっています。鼻咽腔ぬぐい液による検査では、医療用のキットの大半で抗原検査とPCR検査の陽性一致率が90%以上、陰性一致率はほぼ100%となっています。(PCRと比較しても遜色ない精度です)

また、検体の採取方法も重要で、唾液、鼻ぬぐい液、鼻咽腔ぬぐい液の3種類があります。鼻咽腔ぬぐい液の採取は最も刺激が強い(痛みを伴う)ですが、その感度は高いです。

当院では、すべてのケースで鼻咽腔ぬぐい液の採取を行い、その検体は全て医師が採取しております。

質の高い検体が採取できれば、抗原検査で偽陰性となってしまう可能性は低いです。当院では、耳鼻咽喉科の専門医が確実に検体採取を行っています(耳鼻咽喉科医の検体採取スキルはトップクラスと言っても過言ではありません)。

検査者が確実に検体採取を行えている場合、抗原検査で十分と考えられます。

もちろん、検査の取りこぼしは完全には排除できませんが、追加料金を払ってまでそれを追求する意義は十分にあるのでしょうか?

「がん」の検査のように、取りこぼしを極力避けるべき疾患であれば理解しますが、基本的には対症療法となるウイルス性の疾患においては、ある程度の精度があれば十分と考えております。

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