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補聴器外来

聞こえが悪くなったらまずは耳鼻科へ

聞こえが悪くなる原因はさまざまですが、加齢や騒音、耳の病気などが主なものです。聞こえが悪くなると、日常生活やコミュニケーションに支障をきたすだけでなく、認知症やうつ病のリスクも高まることがわかっています。特に高齢者にとって重大な問題である認知症について、難聴は予防可能な認知症の12の危険因子の一つとされています。難聴は高血圧、肥満、頭部外傷、飲酒とともに、中年期から継続しうる危険因子であり、認知量の予防のために難聴治療が果たす役割は重要です。

では、聞こえが悪くなったな、と感じたらどうすればよいでしょうか?

まずはお近くの耳鼻咽喉科を受診してください。難聴の原因は様々で、耳垢が詰まっていて除去すれば解決する場合もあれば、気づかぬうちに難聴が進行しており、補聴器を勧められることもあります。

一般に、耳鼻咽喉科では、問診や聴力検査を行って、難聴の原因や程度を診断します。そのうえで、必要と思われる方に補聴器の必要性や適応などのアドバイスを行います。補聴器はいまや眼鏡屋さんなどでも容易に購入ができますが、眼鏡と違ってつけたらすぐに聞こえるようになるというものではありません。むしろ装用後のトレーニングや調整が非常に重要になります。そのため、しっかりとした「認定補聴器技能士」が常在している補聴器店で購入およびアフターフォローをしてもらうことが何より重要です。

一般的に、聴力レベルが40dB以上になると、「中等度以上の難聴」と判断されます。日常生活でも支障がでてくることがあり、補聴器を勧める目安の数値になります

人の声の大きさは約60dBですから、60dBの難聴の方は会話が困難になります。また、高音が聞こえにくくなる「加齢性難聴」は、40歳代から始まります。

耳は人間にとって大切な感覚器官です。聞こえが悪くなっても放置せずに、早めに耳鼻科を受診しましょう。

補聴器とは?

補聴器とは、内蔵されているマイクロホンが拾った音を大きくして出力する医療機器です。最新の補聴器は、単に入って来た音を大きくするということだけではなく、入って来た音を細かく分析し、さらに、加工して聞きやすくするという機能も持っています。音を加工することで、うるさいと感じる音を抑えたり、不快に感じる音をできるだけそう感じないようにしたりします。

補聴器の仕組み

補聴器は基本的に、マイク、アンプ、スピーカーの3つの主要な部分から成り立っています。

  1. マイク: 周囲の音を拾います。マイクは補聴器に入ってきた音を電気信号に変換する働きを持っています。変換された電気信号はアンプに伝達されます。
  2. アンプ: 拾った音を増幅します。最近のデジタル補聴器では、単純に音を大きくするだけでなく、入ってきた音の強弱、高低、方向といったさまざまな要素を考慮しながら増幅が行われます。
  3. レシーバー: アンプで増幅、調整された電気信号を再び音に戻し、鼓膜に届けるのがレシーバーの役割です。

これらの部分が協働して、ユーザーが周囲の音をよりはっきりと聞き取れるようになります。

補聴器の種類

補聴器には、大きく分けて耳掛け型、耳穴型、ポケット型の3種類があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、自分の聴力や使用環境に合わせて選ぶことが大切です。

補聴器にはいくつかのタイプが存在します。

  1. 耳穴型補聴器 : 耳の入り口や外耳道に収めるタイプです。中にはCICやIICといって耳の中にすっぽりはまってほとんど目立たないタイプもあります。見た目が目立たなく、装着感も良いです。しかし、電池の持ちが悪く、掃除やメンテナンスが必要なことなどがデメリットです。
  2. 耳かけ型補聴器: 耳の後ろに取り付け、チューブを通して増幅された音を伝えるタイプです。電池の持ちが良く、音質も高いです。しかし、見た目が目立つことや、耳かけ部分が壊れやすいことなどがデメリットです。
  3. ポケット型補聴器:ポケットやベルトに装着するタイプで、今では少数派となりましたが、本体が大きいため高齢者にも操作しやすく、安価というメリットもあります。しかし、見た目が目立つことや、コードが邪魔になることなどがデメリットです。
補聴器の選び方

補聴器を選ぶ際は、以下の点を考慮すると良いでしょう。

  1. 聴損の程度: 軽度から重度まで、聴損の程度に合わせて最適な補聴器を選ぶ必要があります。
  2. サイズや形: 個人の耳の形や大きさ、装着のしやすさを考慮して選びます。
  3. 技術的特徴: 最近の補聴器は、ノイズリダクションや方向指向性マイク、Bluetooth接続などの高度な機能を持つものも多いです。

補聴器の必要性やメリットについて

補聴器のメリットは、難聴の方が日常生活やコミュニケーションに必要な音を聞き取りやすくなることです。また、補聴器を使用することで、認知症やうつ病の予防にも効果があると言われています。

一方、補聴器のデメリットは、価格が高いことや、装着感や違和感があることなどです。また、補聴器は万能ではなく、難聴の程度や原因によっては効果が限られる場合もあります。

補聴器を使用するメリットは、以下のようなものがあります。

- 会話やテレビなどの音声が聞き取りやすくなる

- 音楽や鳥のさえずりなどの音を楽しめる

- 環境音や危険音を感知できる

- 聞こえに自信が持てる

- 精神的なストレスや孤立感が減る

- 認知機能の低下を防ぐ

補聴器の使い方や調整方法について

補聴器の使い方や注意点についてご紹介します。

補聴器を使うには、以下のポイントを守りましょう。

  • 補聴器は補聴器販売店のアドバイスに従って正しく使用しましょう
  • 補聴器は水分や汗に弱いです。使用しないときは乾燥ケースに保管し、濡れた場合は乾いた布で拭き取りましょう
  • 補聴器は定期的に点検や掃除をしましょう。汚れやほこりが原因で故障することがあります
  • 補聴器は自分の聴力に合わせて調整する必要があります。聞こえに不具合がある場合は補聴器販売店で再調整をしてもらいましょう
  • 補聴器は使用開始時には慣れるために長時間装着することが大切です。音量はやや小さめに設定し、徐々に上げていきましょう

以上が補聴器の使い方や注意点についての説明です。補聴器を上手に使って、快適な生活を送りましょう。

当院の提携補聴器店

近隣の補聴器店と協力し、地域の方の補聴器装用のお手伝いを行っております。

提携補聴器専門店(認定補聴器技能者勤務店)

まとめ

補聴器は、聴力障害のある人が普段の生活をより快適に過ごすことができる医療機器です。耳が聞こえにくいと感じた場合には、まずは耳鼻咽喉科で相談し、補聴器の必要性や選び方、使い方・調整方法、注意点やトラブル対処法などを学びましょう。補聴器をうまく活用して、より快適な生活を送りましょう。

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